2010年12月~2011年12月パリのワーホリ記録

アートおたくのパリ滞在記

シュヴァルの理想宮を見てきたので大量に写真あります。

シュヴァルの理想宮

シュヴァルの理想宮(Palais idéal du facteur Cheval)の名を聞いたことがあるでしょうか。

2011年当時に見に行った時には、おそらくそこまでメジャーな観光地ではなく、当初は私も存在を知りませんでした。

パリのバイト先の友達が、「変なもの見に行きましょうよ」と言って、一人の郵便屋さんのおじさんが作ったこの変な建物を見に行くことになりました。

この記事はこんな人におススメです!

・シュヴァルの理想宮に行ってみたい!どんなところか知りたい

・アウトサイダー・アートが好き。変わったものに興味がある。

・ピカソが見て感動したという建物の詳細が知りたい。



シュヴァルの理想宮って?

それは1879年のこと。一人の郵便配達夫が妙な形の石につまづいたところから始まりました。

ちょっと写真が分かりにくいのですが、中央の変な石が、シュヴァルさんがつまづいて、インスピレーションを受けたという石です。


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この石との出会いから、郵便配達の仕事の途中でいい石を見繕い、仕事が終わってからそれらの石を拾って庭先に積み上げていきました。

毎日少しずつ石を拾ってきては積み重ね、最初に転んだ時から33年が経過した1912年、ついに「宮殿」が完成しました。

シュヴァルさん76歳の時のことでした。その12年後、88歳でシュヴァルさんは亡くなってしまいますが、近所の人達からは白い目で見られたりと、あまり評判は良くなかったようです。

この出来上がった「宮殿」を自身のお墓にしたかったようですが教会や近所の人からの反対にあい、村営墓地に小さな理想宮を別に作り、墓所としています。


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シュヴァルの理想宮の写真色々。

すごい量の写真を撮影してしまって、処理に困っています。全てが手作業なので、一つとして同じものがないのです。

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建築のイロハを知らない普通のおじさんが自力で作ってしまった建物としては、宮殿というだけあって、ものすごく大きいです。


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壁という壁に装飾があり、所狭しと石が積み重ねられていて、狂気と真剣さが同居する、なんとも不思議な居心地がする場所です。


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正直私は、3周くらい見てぐったりと疲れました。なんだか「気に中てられた」という感じがしました。


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子どもが作った泥のお城のようにも見えます。中は自由に出入りできます。ここの入り口の上に「モスク」って書いてありますね。イスラム教の教会です。


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左側面から。奥行きも結構あります。


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でっかすぎて全容が入りきらないです。


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引きの写真。


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胴が長い有名な三人。


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胴長3名の顔部分。この人たち名前付いてた気がするんですが、失念。思い出したら追記します。


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何かよくわからないけど、いろんな装飾


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ワンピースのゴーイングメリー号みたいな顔。


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像っぽい動物。他にも様々な動物があちこちに居ます。

膨大に写真があるので全部は載せられないのですが、ここにあるだけで物足りないという奇特な方はフォト蔵アルバムに大量にアップしていますので、ぜひご覧ください。

写真が大量すぎて補正する力もなく、暗い写真や似たようなアングルの写真も混ざってしまっています。シュヴァルの理想宮のアルバムは263枚もある超大作となってしまいました。

フォト蔵:シュヴァルの理想宮

メディアミックス

当時、友達はいったい何でこの建物の情報を調べたのか皆目わからないのですが、なんと2018年には映画にもなっていて、下記サイトで見ることができます!

映画:シュヴァルの理想宮 今ならAmazonプライム会員は、KADOKAWAチャンネルに登録すると14日無料で間無料で視聴できます!!ちょっと今から見てきます。

これのおかげか、当時は全く存在しなかった公式HPもオシャレに作られ、なんと日本語のガイド(公式PDF)もHPにあります!

そして、なんと、ゲゲゲの鬼太郎の生みの親、水木しげる先生がこの地を訪れて、「フランスの妖怪城」と銘打って漫画を書いているようです!

ちょっと高級だけど、kindle版で読みたい…水木が見定めた古今東西の奇人・変人を取り上げ、彼らが幸福だったのかどうかを考察する伝記漫画集…ヒトラーの話もあるようです。

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というか、このシュヴァルの理想宮のためにフランスを訪れたらしく、大きさが心地よく傑作だった、と述べているそうです。

さすが水木先生。あの「手作りのお化け屋敷」みたいな雰囲気が心地よかったのですね…

 

実は現地でバンデシネも買ったのですが、当然全編フランス語で、全く読めないです。翻訳アプリで翻訳しながら読もうかしら。

お土産屋さんで、シュヴァルさんの伝記的な本や、お城の中の様々な装飾を模したアイテムがグッズ化されていました。

今は、解説のあるミュージアムなんかもあるようです。

 

アクセス

住所:8 Rue du Palais, 26390 Hauterives, フランス

公式Webサイト:https://www.facteurcheval.com/

入場料がかかります。公式サイトから、オンラインでチケットの購入もできます。

公式の「アクセス」についてのページ

 

リヨンから国鉄(SNCF)でさらにローカルの駅、サン ヴァリエ シュル ローヌ駅(Saint-Vallier sur Rhône)まで1時間、そこからさらにバスで30分ほど移動したように記憶しています。

確か、サン ヴァリエ シュル ローヌ駅からオートリーヴ(シュヴァルの理想宮のある村)へのバスの本数がものすごく少なくて、朝7:40発に乗るためにリヨンのホテルを5時半に出発するという恐ろしいスケジュール。

田舎すぎて、途中のバスの道のりがあまりになにもなくて丘の間を延々と走るという、ザ・フランスド田舎を満喫しました。

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リヨンで止まっていたユースホステル。朝5時半に出発。当時で1泊21ユーロでした。

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リヨン駅からサン ヴァリエ シュル ローヌ駅に向かうSNCFのホーム。

電光掲示板に出ている時刻は5:47。

 


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SNCFが来ました。


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SNCFに乗車。


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約1時間でサン ヴァリエ シュル ローヌ駅到着。当然まだ朝の7時前。


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駅から出てオートリーヴに行くバスを探します。

この時目の前を一台バスが通過してしまって、超焦りましたが、すぐ次のバスが来たので手を振って止めて、

運転手さんに「これオートリーヴ行行きます?」と聞いたら「あぁ行くよ!」と超陽気に返されて一安心。


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バスの車窓ものすごく田舎。ずっとこの景色。


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30分ほどバスに揺られてオートリーヴ村到着。


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結構立派なバスでした。

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こぢんまりとした教会がある、小さな村です。この時点でまだ朝の8時前。シュヴァルの理想宮のオープンは9:30。


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オートリーヴ村の地図。町の中心部とシュヴァルの理想宮は反対側に位置しています。


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朝ごはん?昼ご飯?10ユーロでした。ラヴィオリとサラダ。

反対側の街を散策したり、教会の中で休憩させてもらったりしてオープンまで時間をつぶしました。その辺の写真もフォト蔵:シュヴァルの理想宮にアップしています。

パリからは大変遠くて大変だった記憶ですが、まぁなかなか見られるものではないので、行ってよかったです。誘ってくれた友達、本当にありがとう。

 

 

 

 

 

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