2010年12月~2011年12月パリのワーホリ記録

アートおたくのパリ滞在記

ルーヴル美術館で唯一購入したもの

美術館のお土産

観光都市パリの中でも有名なルーヴル美術館。来館者みんながみんなアート好きなわけではなく、「観光地だから行こうぜ!」っていう人も山ほど来ます。だから当然、お土産屋さんもものすごく気合が入っています。

 日本の美術館にも必ずミュージアムショップが併設されていて、お土産を買うことができますが、私は毎回、図録(展覧会に出ている絵の一覧と解説が掲載されている本)しか買ったことがありません。

 もちろんルーヴル美術館でもものすごく沢山の書籍がありとあらゆる言語に翻訳されて販売されています。日本語版だって、抜かりありません。ただ、書籍コーナーはお土産としてはあまり人気が無いようで、それもそのはず。旅行できているなら重くてかさばる紙の束は極力持って帰りたくはないですよね。

 では定番のお土産品はというと、まぁとにかく猫も杓子もモナリザの、キーホルダーやハンカチ、プリントマグ、置物などなど。別にルーヴルじゃなくてもいいじゃん、という品々ばかり。もちろん、ニケもヴィーナスもほぼ同様。「お土産物屋」感がプンプンして、ちょっとどうにもなぁ、と思っていました。有名作品を撮影したポストカードセットなんかも、たくさんありました。気合が入っていて沢山売っている割には、ちょっとチープな感じがします。

唯一ルーヴルで購入したもの

25歳以下無料パスで散々無料でルーヴルに出入りしていた私ですが、ルーヴル美術館で唯一購入したのがこの本です。

その名もずばり「ルーヴル美術館見学~美術館の傑作~」
どどどんと、表紙は迫力のモナリザさんです。これはものすごく多言語展開していて、おそらくルーヴル美術館の基本中の基本を集めた本なのだと思います。

中身はルーヴルの歴史から始まります。左側ページは見切れていますが、シャルル5世時代、1190年の城砦として建設されたところから始まります。そしてフランソワ1世、アンリ2世時代と続きます。

作品説明ページはこんな感じ。左上に展示場所、作品の情報、説明画像、補足画像、作品詳細、という構成です。右ページは大きく作品画像。

これが、延々と続くのですが、おそらくベースがフランス語で、翻訳があんまり上手じゃ無いようで、非常に読みづらい。そして各国語全部同じフォーマットで処理していると思われるので、なんか、文字の間隔とかサイズ感が、すごく……読みづらい。

それでも、せっかくのルーヴルカタログです。日本語で解説を読みたい、展示品の詳細を知りたい。という、当時の熱い気持ちが、今になってようやく、このブログを書くようになって資料として大活躍してくれています。

しかもこの本、厚さ約2センチ、A4サイズ、全ページカラーという大盤振る舞いながら、12ユーロというお値段です(当時の感覚で2000円くらい)正直言って、ルーヴル全体を見ると情報量は恐ろしく少ないですが、私にとっては、完全にお値段以上の価値があります。

美術館のカタログ

 美術館カタログが読みにくいのはルーヴルに始まったことではありません。ウチには、私が過去に行った美術展のカタログが30冊ほどあるのですが、今まで買ったカタログでテキストをきちんと読んだものはほぼありません。(絵の部分を眺めるだけ)作っている人、ごめんなさい…

 展覧会に行って、その記録として買ってくるのですが、買ってきただけで満足してしまって、ただのコレクションと化しています。ただ、それだけ沢山のカタログがあると、「あれ、これ見たことあるぞ、いつだっけ?」と別の展覧会で出会った作品を確認したり、自分の趣味嗜好が分かってきたりします。今改めてカタログを確認したら、過去にルーヴル美術館展に2回行っていたことが分かりました。

 一つは19世紀フランス絵画を中心に。ギリシャ神話から題材を得たもの、歴史画、印象派までの作品群です。見どころはアングルの「泉」と「トルコ風呂」、ドラクロワの作品も。もう一つは17世紀ヨーロッパ絵画。こちらはイタリアやオランダなども含む、肖像画や風景画、静物画などを中心にした作品群でした。
 
 どちらも、見た当時は大量の西洋画を見たためルーヴルを知った気になっていましたが、とんでもない。実際のルーヴルに行ったら、当然、海外向け企画展の作品群はほんの一部でしかありません。それでも、見た「記録」として、今改めて手元に置いて眺めることができるというのは、幸せです。この機会に、少しずつ読み直しています。

 

  • B!