ルーブル美術館で初めてモナリザを見たとき、私の第一印象は「小さいなぁ」でした。
世界で最も有名な絵画の一つなので、見る前はもっと大きな作品を想像していたのかもしれません。
実際には、モナリザの前には大勢の観光客が集まり、作品は保護ガラスの向こう。鑑賞者との間にも距離があります。
この記事では、モナリザの実際の大きさやルーブル美術館での展示風景、そして実物を見て感じたことを紹介します。

モナリザを初めて見たときの印象を描いたイラスト
目次
モナリザの実物はどれくらいの大きさ?
ルーブル美術館の公式コレクションによると、モナリザの大きさは縦79.4cm、横53.4cmです。
日本でよく使われるB2サイズが縦72.8cm、横51.5cmなので、映画館などで見かけるポスターより少し大きい程度です。
B2ポスターを額装して運ぼうと思うとそれなりの大きさです。それでも、広い展示室や集まった人の多さに対して作品が小さく見えるため、実物を前にすると「思ったより小さい」と感じてしまいます。
実際にルーブル美術館で見たモナリザ
私が初めて展示室へ向かったとき、作品よりも先に目へ入ったのは、モナリザの前にできた黒山の人だかりでした。
周囲の絵は比較的ゆっくり見られるのに、モナリザの前だけは観光客が押し合いへし合い、小さな彼女を取り囲んでいます。
私は少し離れたところからその様子を眺め、人が切れたところで、そっとご対面しました。

夜間開館の閉館間際に撮影したモナリザ
この写真を撮ったのは、夜間開館の閉館間際です。そのため人がほとんどいませんが、普段は大勢の観光客がモナリザを一目見ようと詰めかけています。
作品は保護ガラスの中に展示され、手前には鑑賞者が近づきすぎないために手すりで仕切られています。世界一有名な肖像画の名に恥じない、厳重な扱いです。
なぜ「モナリザ」「ラ・ジョコンダ」と呼ばれるの?
モナリザに描かれている女性は、フィレンツェの絹商人フランチェスコ・デル・ジョコンドの妻、リザ・ゲラルディーニと考えられています。
「モナリザ(Monna Lisa)」は「リザ夫人」、「ラ・ジョコンダ」は夫の姓であるジョコンドを女性形にした呼び名です。
さらに、イタリア語の「ジョコンド」には「陽気な」「幸福な」という意味があります。少なくとも、この絵を見ただけでは「陽気な」感じはしません。「幸福な」は何とも言えませんが、微笑んではいるものの、あんまりハッピーな雰囲気ではないように思えます。
現在のモナリザは、当時より暗く見える
現在のモナリザは全体に黄みを帯び、背景や衣服も暗く沈んで見えます。
ルーブル美術館の公式解説によると、作品の表面には過去の修復で塗られた何層ものニスがあり、それらが長い年月を経て酸化しています。その影響で、本来の色彩に黄色いフィルターがかかったような状態になっているそうです。
今は緑色に見える背景の空にも、もともとは青が使われていました。
黄色っぽいモナリザを見慣れていますが、描かれた当時の鮮やかな空や風景を想像すると、また違った趣が楽しめます。
有名すぎて、素直に見るのが難しい絵
モナリザの微笑みについては、虫歯や妊娠によるつわりなど、さまざまな説や解釈が語られてきました。
背景、手の組み方、視線、モデルの正体、盗難事件。作品と対面する前から、あまりにも多くの情報が意識に入って来ます。
輪郭をぼかすように色を重ねる「スフマート」の表現や、同時代の肖像画と比べたときの自然な姿勢には、レオナルド・ダ・ヴィンチの圧倒的な技術を感じます。
それでもモナリザは、あまりに有名になりすぎて、一枚の絵として素直に鑑賞するのが難しい作品です。
保護ガラスの向こう、少し暗く沈んだ画面の中で、ゆったりと手を組んでこちらを見つめるモナリザ。
その微笑みは、私にはどこか荷が重く、少し困って苦笑いしているように感じられました。
ルーブル美術館でモナリザを見るには
モナリザは、ルーブル美術館のドゥノン翼にある「国家の間(Salle des États)」で展示されています。公式コレクション上の展示場所は、1階・711号室です。
館内ではモナリザへの案内表示が出ていますが、ルーブル美術館は非常に広いため、入館後に展示場所を確認してから向かうのがおすすめです。
展示場所や鑑賞方法は変更される可能性があるため、訪問前にはルーブル美術館の公式サイトも確認してください。
モナリザ・ミロのヴィーナス・サモトラケのニケをまとめた記事はこちら
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