フランスワーホリビザが取れてから、渡航期限まで、8ヶ月くらいしかありませんでした。
ワーホリビザは、各国で発行されていて、メジャーなオーストラリアや、カナダ、イギリス、フランス等あちこち利用でき、発行数や年齢制限、渡航期間も国によってまちまちyです。
ヨーロッパでは、フランスしかワーホリビザが使えず、希望者が多いため、何年か申し込んでビザが取れたり取れなかったりする、と聞いていました。
だから最初に申し込んだときは、ダメで元々感満載で、手続きの流れを確認する、程度の感覚でした。
ところがどっこい。
なぜか申請が通ってしまい、書類が届いた春先。年内にフランスに入国しないと無効になるとか書いてあります。
行くしかない。
今年キャンセルしたら、来年通るかわからない。
てことで、12月の渡航に向けて、留学エージェントと話をしながら準備をしました。
一年オープンの航空券
海外旅行の航空券というのは、普通往復で手配するのですが、帰りの時期が未定なのでオープンチケットという、特殊な航空券を購入します。
この券は、出発日から半年以内に帰りの日程を航空会社に連絡する必要があります。
渡航直後の現地滞在先
これは、予算によってかなり変わります。ホームステイ、シェアアパート、学生寮、食事の有無、同室人数。
ビンボーな私は、二人部屋の学生寮を、まずは2ヶ月申し込みました。
おかげで、はち切れんばかりのむちむちなコロンビア人の女の子と、クールビューティな才女トルコ人という、真逆なタイプの二人と入れ替わりに過ごすことができ、とても新鮮でした。
フランス語力
フランス語なんて、これまでの人生で全く意識したことなかったので大変です。
メルシーとボンジュールしかわかりません。
渡航直後の2ヶ月、現地での語学学校に初心者コースで申し込みました。
あとは、100均でフランス語の本とCDを買ってきて、NHKラジオ講座を聞き、初心者用の文法の本も買いました。
ほぼ2冊の(しかも片方は100均)CDを耳が空いている間は通勤時間だろうが寝ていようがご飯を作っていようが聞き続けました。
しかし聞き流して喋れるようにはなりません。
だって英検3級が取れなくて三回落ちてるような私です。
当時駅から家までの徒歩20分の間、できる限り耳から聞いた語を呟きました。
仏倹の5級も受けました(不合格)
とにかく必死に覚えた数字
暮らすなら数字だけは、と思い、1から100までは数えられるようにしていきました。
フランス語では、数字は60進法です。
69までは、日本語や、英語同様に61、62、63、、、69と数えますが、次が、
70ではなく、60+10という表現なのです。そして、60+11、60+12、と増え、60+19まで来ると次は
4×20となります。(80)
そして4×20+1、4×20+2、、、4×20+9
で、4×20+10となります。(90)
そして4×20+11、4×20+12、、、4×20+19
、100!(これはそのまま100を意味する語で呼ぶ)
いやぁ、これはもう、混乱しました。
考えても文句を言ってもしかたないので、ひたすら1から100まで、丸暗記しました。慣れるしかない。
必死に覚えた数字は、現地アルバイトでレジを打ってお勘定するときに大変役立ったので頑張って良かったです。
生き延びるための渡航費用
当時はブラックな会社を辞めて、アルバイトを三つ掛け持ちしていました。
昼間は量販店で立仕事、平日夕方は喫茶店、夜からは深夜営業のマッサージ屋。
喫茶店の店長は、よく廃棄になるパンをくれたりして助かりました。
量販店の仕事は立ちっぱなしで、平日はとても暇だったので、気を抜くと立ったまま寝ていて先輩にドン引きされながら怒られたりしました。
で、なんか、めちゃくちゃ頑張っていると、人は輝いて見えるのでしょうか。
当時すごくモテました(笑)
これが後にエラいことになったりするのは、また別の話。
知りたかった情報
先に買っとけば良かったなぁと思ったのは、地球の暮らし方という本。
帰国2か月前くらいに、向こうでできた日本人の友達が持っているのを初めて見て、衝撃でした。
これがあれば、ほしい情報のほとんどは載っていた…
私は当時、パリるるぶと、地球の歩き方と、フランス語のテキスト、あとはネット上で情報を探しましたが、当時まともな情報に出会えず。
やっぱり旅行用の情報と、住むための情報は違います。
必要な手続きの仕方や、現地の日本人コミュニティ等、事前に分かっていれば、イメージが具体的になったと思います。
無知な私は留学エージェントからの情報だけで、とりあえずなんとかなると思っていました。
海外旅行セット
あとはトランク、着替え、コンセント変換器、パスポート、各種旅行用品、パソコン、電子辞書。
このトランク、妹の物を借りていきました。
ところがなぜかダイヤルロックがかかってしまい、開け方がわからずに手荷物だけで3日過ごしたというエピソードがあります。
渡航前に鍵は確認しましょう。
一番大切なのは心意気
全部が大急ぎで準備したため、今改めて書くと、恐ろしいくらいのヌケサクぶりである。
実際に行ったことのある人に会って話を聞いてみたかったのですが、親しい友人に海外経験のある人はおらず、
自分自身も、具体的にイメージ出来ないため、渡仏経験者に会っても何を聞いたらいいかわからず、どうにもなりませんでした。
そういうところも含めて、25歳以下限定ビザなのかもしれない。
ある程度経験積むと、色々見えてくるし、実際、他国でのワーホリ経験者はかなり落ち着いていて、痒いところに手が届く情報を持っていました。
一年働きながら住むことができるワーホリビザ。働くことが目的で、美容師さんや、メイクアップアーティストさん、パティシエなど、一生懸命仕事する人もいれば、
ホリデーがメインで、観光に精を出し、フランスを拠点にヨーロッパを回っている人、フランス国内をめぐる人等もいる。
学生ビザ取得の準備として、住居や生活の基礎作りの為にワーホリビザを使う人もいる。
ワーホリビザで来てみて、働いているうちに、気に入られて就労ビザを取得した人や、
フランスに来てみて、やりたいことを見つけ、学生ビザを取得する人も。
もしかしたら、なんのバックグラウンドも、知り合いもあてもなく、フラフラ行っている私は稀有なのかもしれない…
事前に「何を目的として行くのか」で準備に必要なものは変わってきます。
ぜひそこを、掘り下げて考えてみることをオススメします。
因みに私は、この文章を書きながら、今、目的の重用さに気がついてしまい、渡航前の自分に言ってやりたいです。
ただ、「フランスで暮らす」ことが目的の一つだったので、これはまぁヨシ。
そして、いっぱいいっぱいすぎて、渡航後のことなんかなんにも考えられなかったので、まぁ、そんなもんかもしれません(笑)
ボン・ボヤージュ。